【腰痛予備軍】長時間歩くと腰が痛むならするべきエクササイズ4選

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長時間歩くと腰痛になる原因は何だろう?ふだんは平気なのに・・・

ふだんから歩いている方も、長時間の歩行となると腰痛がでるケースがあります。わたしも2時間ちかく歩くと、腰やお尻が痛くなって、イスを探しながら買いものしていました。それも、右側が特に痛むのです。

ふだんは問題ないのに、どうして、長時間となると痛みがでるのでしょうか?この記事では、

  • 長い時間の歩行にかぎり痛みがでる原因
  • 自分でできる痛みの原因に対処する方法

をお伝えします。

実は、あなたは将来、腰痛、頭痛、股関節痛になる可能性があるのです。

1:痛みは、そろそろ許容範囲を超えるアラーム

どうして、長時間の歩行のときだけ痛みがでるのでしょうか?それはバランスが崩れた体が、限度を超えてアラームを出しているのです。ふだん痛みが出ないのは、今のことろ許容範囲だからです。

悪い姿勢でいたり、筋力や運動が不足すると、体がゆがみバランスが崩れます。すると関節をただしく動かすことができなくなってきます。いっぽうで、人間は動物ですから、食料を確保し、危険から逃げるためにも動くことはとても大切です。そのため、体の筋肉や関節に問題が出たからといって、すぐに動くことを止めることはしません。かしこい体は、あえて筋肉の使い方を間違えてでも、動こうとしてくれるのです。これが、長所であり、短所でもあります。

動くことを優先して体を働かせる

間違った体の使い方をすると、さまざまな部分に負担がうまれます。特定の筋肉ばかり使うために、つねに緊張して硬いままになりします。関節をただしく動かせないので、関節の軸がずれてきます。くずれたバランスを修正するために、ねこ背にして調整することもあります。

こうした、ぎこちない動きになると、

  • みじかい距離なら問題ないのに、長い時間歩くと痛みが出る。
  • 手ぶらなら問題ないのに、荷物を持って歩くと痛みが出る。

といったことになります。

なかには長時間の登山は問題なくても、短時間スーパーを歩く時だけ腰痛になる方がいます。これは、ただでさえ硬い筋肉が、寒さによって硬くなり痛みが出るのですが、無理な体の使い方をしていると、ちょっとしたことで限界を超えてしまうのです。

2:体のバランスを崩す要素は?

体のバランスを崩す原因には、どのようなものがあるのでしょうか?よくあるものを挙げます。

1:足が機能していない

足のアーチをつぶす歩き方があります。専門的には、過回内(かかいない)と呼ばれるもので、足首が内側へ倒れすぎる状態です。原因はとしては、足首の関節が硬いこと、お尻の筋力不足、靴の機能の問題などあります。女性だけでなく、なんと男性にも近年増えてる内股ですが、内股は過回内につながる原因の1つです。ブレーキかけながら歩くため膝に影響がおよび、やがて、腰や背中の痛みへと発展します。

過回内については、首こりや腰痛の原因と足の傾きの関係でくわしく説明しています。

2:お尻の筋肉が弱い

臀筋(でんきん)と呼ばれるお尻の筋肉は、股関節の安定には重要です。臀筋群が弱くなると正しい位置に脚の骨をキープすることができません。そのため、太ももが内股になり、足のアーチといった機能が働らかないまま歩くことになります。

また、臀筋は骨盤の前後の傾きにもかかわるため、筋力が弱いと骨盤がうしろに倒れて、腰や背中の筋肉にストレスがかかります。使わない筋肉は衰えるという法則があるのですが、座る時間が多い私たちは、まちがいなく臀筋の動かし方を忘れています。結果、しっかりとした筋肉を持つ人は少ないです。

上部:中臀筋 下部:大臀筋

3:お尻の筋肉が硬い

筋力不足だけでなく、硬くなった臀筋もバランスを崩します。臀筋群が硬いと股関節を伸ばすことがむずかしくなります。そのため、上半身の重心を股関節の後方へシフトして歩こうとするのです。

座り姿勢が悪かったり、長時間にわたるデスクワークは臀筋を硬くします。硬くなった筋肉は、積極的にゆるめてあげないと、ずっと硬いままなのです。

4:太ももの筋肉が硬い

太ももの前側の筋肉(大腿直筋)が硬いと骨盤が前に傾きます。すると太ももやスネは内側へ回転する(内旋)ので、足の機能へ影響が出ます。一方、そり腰は、腰と太ももとつなぐ筋肉(腸腰筋)も硬くします。腸腰筋は股関節を曲げるたり、脚を前方に踏み出すに時に動く筋肉です。ここが硬いと、腰や背中の筋肉へ負担が増えます。

大腿直筋は太ももの4つの筋肉のなかでも、もっとも緊張を起こしやすいです。原因は諸説ありますが大腿直筋が伸ばされた姿勢を日常生活ですることが少ないからです。ちなみに大腿直筋が伸びる姿勢とは、正座であおむけで寝た状態です。やりませんね…

5:仙腸関節の動きが悪い

仙腸(せんちょう)関節とは骨盤に存在します。仙骨と腸骨をつなぐ部分です。歩行やジャンプの時に発生する垂直方向の衝撃は、ほぼ全て この仙腸関節が吸収しています。そのため、仙腸関節が正しく機能しなくなってしまうと、今まで吸収していた衝撃がまわりの筋肉や靭帯に伝わり、そのストレスが腰痛として表れます。

3 解決方法

自分がどのタイプなのか判断がつかないと思いますので、かんたんで時間のかからないものから順にご紹介します。

1:仙腸関節の動きをよくする

仙腸関節をリリースするエクササイズです。

仙腸関節の可動域をふやすエクササイズ

  1. 両ひじを立てて寝る。
  2. 右足を曲げる。可能なら左足を右足に乗せて、右足が動かないように固定する。
  3. 上半身を左へたおす。可能なら左肩を床へつける。
  4. 上半身を右へたおす。可能なら右肩を床へつける。
  5. 20〜30往復行う。
  6. 反対側もおなじように左足を曲げて、20〜30往復行う。
  • 1日1回行う。週3回〜7回行う。
  • 肩が痛いときは、ひじを置く位置を前後させて、心地よい場所をさがす。

2:お尻の筋肉をやわらかくする(大臀筋・中臀筋)

ボールやタオルを使って臀筋をやわらげます。

硬くなった臀筋をボールでリリース

  1. 直径5cmぐらいのゴムボール(スーパーゴールなど)や、なければタオルを硬く丸めたものを準備。
  2. 横になり、ボールをイラストの位置に置く。
  3. 90秒ほどこの状態を続ける。
  4. 反対側の足でもおこなう。
  • なれてきたら、体をゆらしてボールからの刺激をつよくしてみる。
  • 1日1〜2回。
  • お尻にあたる位置を変えて、硬いところや気持ちよい部分を刺激する。

3:太ももとおなかの筋肉をやわらかくする(大腿直筋・腸腰筋)

大腿直筋と腸腰筋を同時にゆるめるストレッチです。

大腿直筋と腸腰筋の効果的なリリース方法

  1. 両足を大またで前後に広げる。
  2. 前脚の膝をたてて約90°にまげる。
  3. 上半身を床と垂直に保ちながら、体重を真下にかける。
  4. 体重を真下にかけた状態を維持しながら、上半身を前にたおす。
  5. 可能なら、うしろ脚の膝を曲げる。
  6. 股関節の伸びをかんじながら90秒キープ。
  7. 反対側の脚でもおこうなう。
  • 上半身を前に倒すことで、骨盤を前に倒します。それにより、太ももとお腹の筋肉を効果的にのばします。
  • 1日1〜2回。
  • 最初から、うしろ足を台に置いて、膝を曲げておいてもよい。

4:お尻の筋肉をつよくする(大臀筋)

お尻だけでなく、全身をバランスよく鍛えるデッドリフトです。

セラバンドを使ったデッドリフトの方法

  1. お腹に力を入れて腹圧を高める。
    腹圧を維持したまま、セラバンドを両足で踏む。
    バンドをつかむ。肩甲骨は背中の中央へ寄せる。
  2. 3秒かけて体を起こしていく。
    まずは股関節を伸ばし、さらに股関節を伸ばすと同時に膝を伸ばす。
    膝が内側に入らないように注意(ケガをしたり違う所を鍛えてしまう)
  3. 直立したら、その状態で2秒間キープする。
  4. 3秒かけて、元に位置へ戻る。
    膝ではなく、股関節から曲げること。
  • 常に、背中はまっすぐに保ち動かしません。股関節をメインに伸展させます。
  • 10回するのが精一杯という強さで行います。バンドの長さ調整したり2重にして調整します。
  • 1セット10回として、3セット行います。2日おきに実施します(月・木・日・水曜日・・・)

5:足の機能を正常にする

靴や靴下に問題がある場合は、交換すればよいのですが、足の機能そのものが破綻した場合、これを戻すことはむずかしい治療の1つです。なぜなら、足は膝や腰と連動しているため、全身の問題を解消する必要があるからです。そのため、研究が進んでいる欧米の足病医にとってインソールは有効な選択肢になっています∗1

検討されている方はかならず矯正用インソールを選んでください。6.000円〜20.000円ぐらいの価格帯で選べます。

4:まとめ

  • 長時間の歩行にかぎって出る腰痛は、バランスを崩した体の使い方をしているため。
  • バランスが崩れる要因は、体の各パーツが正しく機能できていないこと。
  • 機能低下の原因は、おもに筋肉不足、軟部組織のリリース不足。
  • 筋肉リリースや筋トレ、矯正用インソールで改善できる。
  • そのままケアをしないと、日ごろから腰痛だけでなく頭痛などが現れる可能性がある。

わたしは、お尻と背中の筋肉をゆるめることで、長時間歩行による腰痛は消えました。1つ1つエクササイズを試して、どれが原因なのか絞りこんでみましょう。原因さえわかれば、週末のデートも家族旅行も思うぞんぶん楽しめます。なお、痛みには内蔵疾患が原因の場合もありますから、医療機関での診察も忘れないでくださいね。

参考文献
∗1 Menz HB et al.
Foot posture, foot function and low back pain: the Framingham Foot Study.
Rheumatology (Oxford). 2013 Dec;52(12):2275-82.

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