バネ指:曲がってるから固定するのは正しいか

指の引っ掛かりだけでも気になるのに、痛みまで出てくると大変なバネ指。テーピングしたら痛みがやわらぐからと固定したりサポーターをつけたり、いろいろ試行錯誤していると思います。
曲がってるからというだけで指をまっすぐに固定するのは大丈夫なんでしょうか?
本記事では、次の3つが分かるようになっています。
- バネ指を固定すると悪化の可能性
- なぜバネ指になったのかを知ることが大切
- 固定する前にチェックすること
国内外のクラアントさんの体を診て改善してきた結果なので、参考になると思います。
もくじ
バネ指を固定すると悪化の可能性あり


固定すると悪化することが予想されます。
理由は2つです。
①原因が指ではなく、別のところに隠れている場合がある
②固定すると関節が固まってしまう。
指とは別のところに原因が隠れている場合
バネ指の原因は指の腱鞘炎だと説明されることが多いです。
ところが、腰やお腹、肩の筋肉の緊張をゆるめると、その場で改善することがあります。
指が痛いからと指や手にアプローチしても効果がない場合があるんです。=これは腰痛も同じで、足首や肩に原因が隠れている場合があります。
伸ばすべき理由があれば良いですが、根拠もなく曲がった指を無理に伸ばすのは、効かない薬を飲むのと同じです。
固定すると関節が固まってしまう。
痛いから動かしたくない気持ちはわかります。しかし、長い時間をかけて関節を固定すると、関節が固まってしまいます。
指だけではなく腰痛でも同じです。たとえギックリ腰になっても、3日を超えて安静にすることは勧められていません。これは世界の治療ガイドラインで一致した意見です。
医師の指示がない限り固定するのは、よい選択肢ではありません。
なぜバネ指になったのかを知ることが大切
バネ指になった本当の理由を知ることとは大切です。なぜなら、腱鞘炎になる人は少ないからです。
統計によると、指を酷使する演奏家でさえ腱鞘炎になるのは30%です。これは当サロンで診ていても感じます。
バネ指と診断され何カ月も改善がないために手術を提案される方がいますが、腰やお腹なんかをリリースすると、あっさり引っ掛かりが消えるんです。指や手に触れずに解決しているのを考えると、必ずしも指の腱鞘炎とは限らないと言えます。
指に腱鞘炎が起きている場合が、もちろんありますが、残る70%は腱鞘炎ではないというのは重要です。
バネ指の原因が、腱鞘炎なのかどうか知ることが大切です。固定が良いのかどうかは、原因を知ってから判断することです。
固定する前にチェックすること


医師による診断を受ける
バネ指になった原因が分からないまま、曲がった指を固定するのは良くありません。まず、何が起きているのかドクターに相談しましょう。
もし治療をしても改善しない時は、固定が必要なのかどうかを考える前に、指に負担をかける体でなないか確認しましょう。
理由は次の2つです。
①バネ指の人は肩や腰などに問題を抱えており、それを解消すると指の改善も早い。
②指は体の全体の影響を受けている[/aside]
チェックする方法
ラジオ体操を手抜きしないでやってみてください。チェックポイントは次の2つです。
- 左右の動きが等しいかどうか
- つっぱりや痛み、硬さを感じる動きがないか
右へひねるのだけは痛いとか、腕をあげると肩が引っ張るといった違和感を感じる場合は、体をただしく動かす機能が落ちています。
専門家が知っているバネ指を下半身から攻める方法は、こちらです。
ラジオ体操は、体のあらゆる動きを効率よく取り組んだ構成です。機能チェックするには分かりやすい方法ですね。
バネ指を固定したり手術を検討する前に、全身の筋肉バランスをケアしてあげましょう。
まとめ
- 固定しても治るとは限らない
- 固定すると関節までもが固定されてしまう。
- 本当にバネ指の原因が指の腱鞘炎なのか知らないまま固定しない。
- バネ指の原因が腰やお腹に隠れている可能性がある