ホント?エストロゲンがバネ指の原因ならマッサージで改善しない?

女性がバネ指になるのは男性の6~7倍で全体の80~90%になります。中でも40~60代の女性に多く見られる症状です。
そのため指の使い過ぎが原因ではなく、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下が引き金とされています。
そうすると、エストロゲンが原因の場合は、マッサージなどの筋肉へのアプローチでをしてもバネ指は改善しないのでしょうか?
この記事では、次の3つをお伝えします。
- エストロゲン不足の場合でも筋肉の調整で改善する場合がある
- バネ指とエストロゲンの関係を知る
- はやく良くなるための視点
エストロゲン不足の場合でも改善する場合があります。
当サロンでは筋肉と関節へアプローチしていますが、妊娠中、出産後、更年期という特にかかりやすいとされる時期に発症したクライアントさんは良くなっています。具体的には、出産によるエストロゲンの減少だけでなく、赤ちゃんを抱っこするなど関節に負担がかかる暮らしだった方が良くなっています。
ホルモンの影響と予想される場合でも改善は期待できます。これはバネ指だけでなく、腱鞘炎や手根管症候群も同じです。エストロゲン不足する時期でも改善できた理由は、バネ指が起きるメカニズムを知ると納得できます。
バネ指とエストロゲンの関係

女性ホルモンが不足すると、ダメージを受けた腱を修復が十分にできなくなると考えられています。
エストロゲン受容体は全身に存在してるんですが、特に腱鞘・靭帯・関節包といった滑膜に多いことがわかっています。このことから、エストロゲンをはじめ女性ホルモンは、腱の細胞を増やしたり修復に関係する可能性があるとされています。
スマホやテニスなど、くりかえされる刺激が指へかかると、腱に小さな断裂がうまれます。ところがホルモンバランスが不安定な時期は、ダメージの修復がうまくいきません。
ホルモンの不足は、ダメージを蓄積しやすい体に変えてしまうことで、腱の痛みを感じやすくするんです。
はやく良くなるための視点


修復がうまくいかないなら、指に加わるダメージを少なくすればいいんです。なぜなら、指に負担がかかるからこそ修復しないといけなくなるからです。食べなければ太らないのと同じですね。
ホルモンバランスが安定しない時期に、筋肉のバランスの調整で改善できているのは、体への負担を減らすことが指へのダメージをやわらげることにつながっていると考えられます。
もちろん出産後で赤ちゃん抱っこするなど、避けられない負担はあります。
できることは、指の動きを邪魔している肩やお尻の筋肉をゆるめることです。赤ちゃんの抱くときの体の使い方も工夫するのも良いです。
妊娠中のエストロゲン低値、閉経によるエストロゲンの抑制、年代によるエストロゲン量のゆらぎなど、安定しないホルモンに対処するのは難しいです。
もっとも取り組みやすいのは、筋肉のコンディションや体の使い方を工夫して負担そのものを減らすことです。
まとめ
- エストロゲン不足の時期でも筋肉をゆるめると改善できる
- 体の修復がうまくいかない時期は、ダメージをかけない体に変えてみる
- コントロールしずらいホルモンより、自分でケアできる筋肉はアプローチがやさしい。